順張り投資を実践してみる(第1回)
2020年7月13日(月)から実践スタートしました。
事前に決めたルールに従って順張り投資を10回繰り返してみて、手法が有効かどうか確認しようという企画です。
ルールはこちらの記事に書きました。
開始から5営業日を経過しました。
現在の立ち位置確認と、今後の方針について考えていきたいと思います。
現在のポジション
ラクーンホールディングス(3031)を100株保有しています。
2020年7月13日(月)の寄付きで成行買いしました。
約定単価は1,034円
平均取得価額は1035.15円(手数料含む)です。
5営業日を経過した7月17日(金)の終値は1,094円。
買値から5.8%上昇しています。
日足は25日移動平均編の上で順調に推移しており、トレンドの転換は今のところ見られません。
出来高もそこまで極端な動きは見られません。
金曜日に高値を更新しているのも好印象です。
保有継続方針となりそうですが、このままではなんとなく握っているだけでは何の学びもありません・・・。
戦略を練る必要がありそうです。
上限の目安を考える
この銘柄がどこまで上昇するのか・・・。
株価の上限(天井)の目安を考えてみましょう。
EPS(一株当たり純利益)
まずはEPS(Earnings Per Share)=一株当たり純利益を確認します。
この会社がどのくらい稼ぐ力があるのか、検討の材料になります。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS |
16.4 | 2,229 | 393 | 367 | 239 | 13.8 |
17.4 | 2,359 | 420 | 414 | 255 | 14.6 |
18.4 | 2,546 | 437 | 431 | 282 | 16.1 |
19.4 | 2,980 | 548 | 545 | 379 | 21.1 |
20.4予想 | 3,477 | 706 | 708 | 451 | 23.7 |
21.4予想 | 3,900 | 880 | 870 | 540 | 26.8 |
22.4予想 | 4,450 | 1,050 | 1,040 | 650 | 32.2 |
実績では2018年から2019年にかけての31%上昇が目立ちます。
今後2年間については会社予想で12~13%程度の上昇を見込んでいます。
EC市場の拡大に合わせて、成長を加速していきたい考えがありそうです。
そして今、コロナ禍でのリモートワーク企業拡大が話題です。
toBのEC市場にとってはプラスに寄与しそうですよね。
PER(株価収益率)
続いて、PER(Price Earnings Retio)=株価収益率を確認します。
現在の株価が割安なのか、割高なのかを知ることができます。
過去3年間のPERは、15.3~51.2倍の範囲で推移しています。
現在のPERは41.28倍です。
15.3倍まで落ち込んだのは直近のコロナショックのタイミングです。
逆に、51.2倍まで上昇したのは2017年。サブスクリプションサービスとかSaaSとかの言葉が大盛り上がりした時期ですかね・・・。過熱感があります。
外れ値のような状況を除けば、おおむね26倍~42倍の範囲で推移しています。
一般的に日本の株式市場ではPER15倍~20倍が妥当な範囲と言われています。
が、ITなどの分野では平均30倍~40倍だったりします。
主力がEC事業であるため、卸売業といえどITの分野に寄り添う方向で考えたほうがよさそうです。
つまり、現在のPERは一応妥当だけど、少々過熱感があると考えられます。
株価範囲(予想)
最終的に予想される株価の範囲を計算してみます。
簡単な計算式です。
株価=EPS×PER
EPSは2年後の予想値を使用します。
株価は常に将来の業績を織り込んでいる(と考えられている)ため、今後1年間の株価の範囲を知るには2年後の予想EPSを使うのが普通です。
2年後のEPS予想値は上で見た通り、32.2です。
まずは下限のPERで計算します。
株価=32.2×26=837.2円
続いて上限のPERで計算します。
株価=32.2×42=1,352.4円
上記が予想される妥当な株価の範囲となります。
これで上限の目安が分かりました。(1株1,352円)
現在の株価は1,094円なので、中長期的にはもう少し上昇余地がありそうです。
来週の戦略
正直かなりざっくりとした株価予想なので、自信はありません。
ただ、自分の中で目安ができたので、目安を逸脱する行動とならないように気を付けたいと思います。
具体的には、以下の2点に気を付けます。
1.ルールを守る
2.上限(目安)を超えたら売却する
以上が来週の戦略です。
トレンドに転換がない限り2年でも3年でも保有を続けたい銘柄ですが、今回の実践企画のなかでは20営業日以上保有できないことにしています。
20営業日目に泣く泣く手放すことになりそうです・・・。
順張り投資を10回実践してみる
実際に投資してみます
何かの本で、「10回同じ手法を繰り返せば、それが正しい手法かどうか判断できる」と書いてあったので、愚直にトライしてみます。
同じ投資手法を10回やってみて、どういう結果になるか実験します。
投資資金が少ないので、小型株で1単元のみにはなりますが・・・。
ルールを決める→10回やってみる→反省する→ルールを修正
という流れで投資の実力を磨いていきたいと思います。
ルール
1、順張りを徹底する(日足、週足ともに上昇中の銘柄に投資する)
2、押し目を待たない
3、出来高が少ない銘柄は避ける
4、売上高、純利益が増加し続けている銘柄にしぼる(当期、来期予想含む)
5、10%以上の下落で損切りする
6、投資日から20営業日以内に利確(損切り)する(21営業日以上保有しない)
7、10回のトレードを上記ルールで繰り返す
2020年7月13日からスタートします。
2020年7月13日(月)
早速スタートしました。
前日に上記ルールを念頭に銘柄選定をしていたので、「ラクーンホールディングス(3031)」を寄付で成行買いしました。
保有株数は100株
約定単価は1,034円
平均取得価額は1035.15円(手数料含む)です。
ルールに照らし合わせてみます。
1、順張りを徹底する(日足、週足ともに上昇中の銘柄に投資する)
チャートを見ると、日足、週足ともに右肩上がりです。新型コロナウイルスによる市場全体の暴落につられ、2月下旬から3月下旬にはがくっと下げてはいますが、現在は元値まで戻すどころか年初来高値を更新しています。
暴落時に購入していればすでに3倍ですね。
2、押し目を待たない
問答無用の寄付成り行き買いです。良し悪しの判断は今は置いといて、ルール通りです。
3、出来高が少ない銘柄は避ける
先週木曜日の7月9日が直近で一番少ない出来高でしたが、299,200株。翌日は725,900株。今日はさらに活況で973,800株でした。
1単元のみの投資なので十分なのではないでしょうか。
4、売上高、純利益が増加し続けている銘柄にしぼる(当期、来期予想含む)
売上高は2012年から現在まで増加し続けています。
2014年から2015年の間にがくんと下がっているように見えますが、
「売上原価」に計上していた「商品仕入高」を、2015年以降は売上高と相殺して表示する方法(純額表示と言うらしい)に変更したことが影響しています。
実際の売上高は伸び続けています。
純利益については2014年以降増加を続けています。2013年から2014年の間で減益していますが、そこは少し妥協しました。
利益成長率は正直特筆するほどでもない(直近1年は18%くらい)ですが、着実に利益を伸ばし続けていることは好感できます。
5、10%以上の下落で損切りする
逆指値を入れるのを忘れていました。
もし仕事中に10%以上下落した場面があれば、ルールを破ったことになります。
気を付けよう。
6、投資日から20営業日以内に利確(損切り)する(21営業日以上保有しない)
まだ利確していません。
今日から20営業日以内に手放すことにはなりますが、「○○%上昇で利確」といったルールを定めていない以上、出口が一番難しい判断を求められます。
どうしよう・・・。
7、10回のトレードを上記ルールで繰り返す
この銘柄を売却したら当然、1回のトレードということになります。
株価の下落や上昇に一喜一憂せず、淡々と繰り返していきたいです。
今日の振り返り
朝の寄り付き前に板を眺めて、指値を置いて下で待っていても約定しないだろうと判断して成り行き買い注文しました。
結果的に、1,034円で約定した後、一時1,016円の安値をつけていますので、100株×18円の利益を失ったといえます。
でもルールその2で押し目は待たないことにしていますし、その後の値動き的にもそれほど悪くない判断だったのではないでしょうか。
職務専念義務がある以上、板をじっと監視しているわけにもいかないので、日中の値動きに関しては諦めている部分もあります。
今日の高値は1,092円、終値は1,090円で、日足陽線をつけました。
6月25日につけた直近高値1,037円を突破し、年初来どころか10年来高値を更新しています。
売りのサインを見逃さないように注意したいところですが、正直出口の正解が見えていません。圧倒的勉強不足を感じます。
明日以降は、損切りラインを意識しつつ、逆指値については株価の上昇率に合わせてフレキシブルに設定したいと思います。
3908:コラボス
何の会社?
コールセンター向けクラウドシステム「エニプレイス」が柱で、収益源はエニプレイスの初期導入費用と運用課金。
時価総額
23億6100万円
株価は493円(2020年7月10日現在)です。
業界の市場規模
2019年度2,524億円から22.3%増加していて、
3年後の2023年度には5,581億円まで拡大すると予想されています。
業界内シェア
2020年度の売上高は20億円程度なので、0.6%のシェア。小さいですね。
業績推移
売上高は、2010年から2020年まで増加し続けています。ただし、伸び率は年々縮小しています。
営業利益は2013年に黒転して、2019年まで増加し続けていましたが、2020年には減益しています。
マイナス要因として大きいのは、大型案件の終了と交換機の設備投資で先行投資費用が増加したことによる、売上原価の増。